はんことはいわないの?銀行印の購入や管理で気をつけること

2020-09-19
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銀行で口座を開設するときには、かならず銀行印の登録を求められます。最近はペーパーレスでの口座開設もあるとはいえ、銀行印はいまでも重要なアイテムです。このはんこは、どんなときに必要なのでしょうか。実印や認印とのちがいはどんな点で、購入の際には何に気をつければいいのでしょうか。

銀行印の果たしている役割や選び方、注意点をご紹介します。

はんこの文字を変えてみれば様々な用途に使えるアイテムに

銀行印はどんなときに必要なのか

お金の管理にはとても気をつかいますよね。金銭を預かっている銀行はつねに管理が徹底していなければならず、もし別のお客様にお金を渡してしまえばたいへんな騒ぎになります。そのため金融機関は、金銭を出し入れするときに、本当に預金者本人であるかを確認しなければいけません。

預金者である証明となるものが銀行印の印影なのです。銀行印は、口座を開設するとき、窓口でお金を引き出すとき、クレジットカードや小切手を発行するとき、届け出ている住所などを変更するときなどに使用します。銀行取引印、銀行届け出印とも呼ばれていますが、信用金庫や信用金庫など、銀行以外の金融機関で登録する印鑑も銀行印といいます。

銀行のはんこを印鑑とはいわないの?銀行印は、実印や認印とはどうちがうのか

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はんことは、正式には印章といって木や象牙などで作られた判を押すための道具をさします。印鑑ははんこと同じ意味で使われることがありますが、厳密には同じものではありません。印鑑とは、役所や銀行などで登録した実印や銀行印の印影のことです。

実印と銀行印は登録が必要な点では同じですが、登録先と効力が発生する場面が違います。実印は、住民登録をしている市区町村の役所に登録します。役所で発行される印鑑登録証と実印にはたいへんな効力があり、大きなお金が動く契約に使用されます。

たとえ夫婦であっても、パートナーの実印を使うことはできません。具体的な使用例としては、土地や家の購入、相続、銀行融資を受ける際などが挙げられます。重要な契約書を作るときに、「これは本人が作成したものだ」と証明するために実印がいるのです。

これに対して銀行印の登録先は金融機関です。登録して初めて銀行印として認められます。口座の開設やお金の出し入れ、小切手やクレジットカードの発行など、金融機関との預金者間でお金が動く際に求められます。ATMの普及に続き、インターネットで口座開設ができる時代になって、使用の機会はだんだん減ってきました。

それでも、銀行印があればキャッシュカードがなくてもお金を引き出すことができるのです。まだまだ重要な役割を担っているアイテムといえます。認印は実印や銀行印のように登録はいりません。このはんこの効力は小さく、荷物の受け取りや書類の確認など、日常で活躍します。

プラスチック製の安価なものも売られていて、実印や銀行印とくらべると気軽に使用されています。

実印と銀行印、認印の使いまわしはNG!

実印と銀行印、認印を同じはんこにすれば手間も省けそうですよね。でもけっして得策とはいえません。銀行印とは預金者本人の財産を守るものです。銀行印の印影は、預金者本人であることを証明する、いわば大切な個人情報。

たとえば家を買うときのはんこで、金融機関ともやりとりをしていたらどうなるでしょうか。あるいは銀行印を認印として、気楽に使っていたらどうでしょうか。家を購入する契約書を作成するときに、毎日配達があるたびに、あなたの銀行印の印影が流出していることになります。

使いまわしは厳禁。実印、銀行印、認印はそれぞれ適切なものを選び、必ず使い分けましょう。また、複数の金融機関にお金を預けているなら、それぞれ異なる銀行印を買うこともおすすめです。

1本のはんこですべての口座に登録してしまうと、万一他人の手に渡ってしまった際にすべての口座からお金をおろすことができてしまいます。たいへんなことになりますよね。銀行印を1口座に1本用意していれば、そうした事態は防げます。

銀行印は財産を守るのだという意識をもって、くれぐれも気をつけましょう。

銀行印を購入する際の注意点

銀行印をお店で作る際には、サイズ、書体、印材の3点を考えます。

サイズは、男性なら13.5 mm から 15.0 mm、女性なら12.0 mm から 13.5 mmが目安です。

ただし性別によって大きさが厳密に決められているわけではありません。重要度に比例して、実印がいちばん大きく、銀行印、認印の順に小さくなっていきます。姓、名、フルネームのどれでも作成し、登録することができます。

結婚して姓が変わることを想定するなら、姓をのぞいて名で作るとずっと使えます。彫り方は、横書きにすると他のはんこと区別がつきます。横書きは「上から下にお金が流れない」というげんかつぎにもなります。書体は、真似されづらい「印相体(吉相体)」や「篆書体」がいいでしょう。

読みづらい書体が悪用防止にもなるからです。銀行印を変更することはあまりないので、長持ちする丈夫な印材を選ぶと安心です。象牙や白水牛、黒水牛であれば永く使用することができます。象牙は何世代にも渡って使うことができて、耐久性は抜群。

捺印もしやすい最高級の印材です。白水牛は、虫がかじることもあるためケースに入れておかなければいけませんが、黒水牛より耐久性があり、朱肉の油に強いのが特徴です。黒水牛は、白水牛ほど耐久性に優れてはいませんが、朱肉の油に強いのがメリットです。

柘という木の印材は耐久性が低く、一生ものとはいえないので銀行印としてはおすすめできません。

インクが内蔵されているはんこは銀行印に使えないの?

シャチハタに代表される、ぱっと押せるインク入りのはんこは、日常で使うにはとても重宝します。ただ銀行印には朱肉が必要なので、使用できません。朱肉にこだわるのは、インクでは時間がたつと消えてしまうことがあるからです。

シャチハタは大量生産されていて、偽造しやすいのが難点です。ゴム印も、同じ理由から登録はできません。たとえ忙しくて店に足を運べなくても、はんこはインターネットでも注文が可能で、好みのものが作れます。自分の納得のいくものを作成し、登録することが大切です。

銀行印は実用的なものを選び適切に管理を

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銀行印はどんなはんこでもいいわけではありません。預金者であるあなたの財産をガードするために、きわめて大切なものです。購入時にどんなものを作成するのか、実印や認印との使い分けが適切なのかは、あなたの財産の安全につながります。

実印や認印との違いを十分に理解し、使い勝手のいい、安心して登録できるはんこを購入することが肝心です。

銀行印として登録したあともくれぐれも適切な管理を心がけましょう。